猫の鳴き声「ゴロゴロ」に隠された4つの気持ち

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甘えたくてゴロゴロいっている猫(11Cats ココクー)

猫の鳴き声の中には、特に可愛らしい『喉をゴロゴロ鳴らす』というものがあります。膝の上に丸まってなでられているとき、お気に入りのおもちゃで遊んでいるとき、おやつの時間など・・・

このゴロゴロという鳴き声、正式には声として発しているわけではなさそうですが、うなり声にも似た低音の響きとなぜか聴くものを虜にする心地よい振動が特徴的です。

これは猫科の一部の動物のみに見られる行為で、このゴロゴロという音をどうやって鳴らしているのかについては諸説ありますが、未だそのメカニズムについては明確になっていません。

しかし、猫がゴロゴロいうときの気持ちについては、あくまでも推測の域を出ないものの、いくつかのそれらしい答えがあるようです。今回はそんな『ゴロゴロに隠された猫の気持ち』を、あなたが愛猫さんとのコミュニケーションをより豊かにするために、4つのパターンに分けてご紹介したいと思います。

もくじ

幸せな気持ち 猫が満足感を感じているとき

猫は基本的に警戒心がとても強い動物です。1日のうちをほとんど寝て過ごしていますが、成猫になると本当に熟睡している時間は少なく、常に周りの状況を気にしながら毎日を過ごしているのです。

そんな張り詰めた猫の日常の中でも、本当にリラックス出来ているとき。また、幸せを感じてこの気持ちを誰かと共有したいと考えるときに、喉をゴロゴロ鳴らすといわれています。

具体的には、心を許している同居人が近くに寄って来てくれたとき、大好きなおやつを貰えたとき、お気に入りのおもちゃで遊んでいるときなどですね。

その子がどんな時にゴロゴロいっているかを注意深く観察することは、自分がどう思われているのか、またその子のお気に入りの場所、好みのおやつ、好きなおもちゃや遊びなど、いろいろなことを発見できる、とても良い機会なのかもしれません。

何かを求める 猫からの欲求のゴロゴロ

猫は犬と比べるととても主体的な動物で、基本的に自分の面倒は自分で見ます。排泄物をきちんと埋めたり、体を洗うために毛づくろいをしたりと、とても自立しています。しかしそんな猫にも、他人(他猫)に何かを求めたくなる時があります。

例えば「お腹が空いたな」「一緒に遊んで欲しいな」という場合ですね。

そんなとき、猫は自分の気持ちを表現するために、少し高音のゴロゴロを発することで自分の欲求を伝えようとします。

これは、仔猫の時の記憶に由来があるといわれています。

猫は生まれて間もない頃、耳があまりよく聞こえません。そのため母猫は自分が近くにいることを知らせるときや授乳を行う際に、ゴロゴロという”振動”でこれを仔猫に伝えます。

いつしか仔猫は、この母猫のゴロゴロを真似するようになり、自分からもコミュニケーションを図るようになります。そしてこのゴロゴロで「お腹が空いた」「お母さん遊んで」という気持ちを伝えようとするのです。

これが大人になっても、自分の欲求を伝える手段となっているわけですね。

また専門家の意見によれば、この時発するゴロゴロ音は人間の赤ちゃんの泣き声のように、聴く者にとって「この音にはきちんと反応しなければならない」と思わせる効果があるそうです。

いつもより少しゴロゴロ音が高いなと感じたら、それは愛猫があなたに何かを求めているのかもしれません。

緊張や痛みに対してのゴロゴロ

ゴロゴロは一般的に、猫がご機嫌なときに発するものと思われがちですが、そうではない場合もあるようです。突然大きな音がした後(猫は大きな音が嫌いです)勝てそうもない敵が目の前に現れたとき、病院の診察台の上に乗せられたとき

また、怪我をしたときや出産の際にも、猫は少しこもったような低い声でゴロゴロと喉を鳴らします。これは、自分自身を落ち着けるためや痛みを和らげるために発しているといわれています。

最近では、この時発せられるゴロゴロには、骨修復を促す効果があるという驚きの
研究結果も発表されており、単に慰めのために喉を鳴らしているのではないということが解ってきました。元々猫の骨折は、人間のそれよりも3倍ほど早く治るといわれて来たことからも、このゴロゴロには自己治癒力を高めるための効果があるといわれています。

あなたがもし不運にも、骨折してしまうような事態に見舞われたら、人間のお医者さんではなく愛猫に診て貰った方が良いかもしれません。

いたわりの気持ち 仲間の猫やあなたを癒してあげたい

ゴロゴロいいながら手を舐める猫(11Cats コキチ)

猫は幸せ、要求を伝えるためや自身を癒すためといった、自分のためだけにゴロゴロと喉を鳴らすわけではありません。

その子の兄弟が怪我をしたときやあなたが病気になってしまったときなど、そっと近くに寄り添ってゴロゴロ喉を鳴らしてくれた経験はありませんか?

この時に発せられるゴロゴロには、先ほどの自己治癒力の向上と共に、様々な他者へのヒーリングの効果もあることが、最近の研究結果で明らかになってきました。

具体的には、ストレスの軽減効果、免疫力の向上、血圧を下げる効果など、まるで神様のような素晴らしい力を猫たちは生まれつき持ち合わせているのです。猫はこの力を使って、仲間や兄弟、そしてあなたを癒そうとしてくれているのかもしれません。

またフランスを始めとするヨーロッパ諸国では、この「癒しのゴロゴロ」を治療の一環として活用する理学療法士も登場し、数々の関連書籍も出版されています。

あなたが仕事でミスを犯してしまい、上司に怒られてしまった夜には、同僚と飲みに行って愚痴をこぼすのではなく、すぐに帰宅して愛猫に話を聞いて貰いましょう。

愛猫がその気になってくれれば、きっとあなたの心と体を癒してくれるに違いありません。

まとめ

ゴロゴロとボールを転がす猫のイラスト(11Cats ジュンジとコキチ)

今回は、猫のゴロゴロに隠された気持ちについて、4つのパターンをご紹介しました。幸せを感じているとき、何かを求めているとき、緊張しているとき、そして癒してあげたいと思ってくれているとき。

しかし実際のところ、本当の気持ちは猫自身に聞いてみないとわかりません。とはいえ、例え対象が誰であれ「まずは、相手を理解しようとすること」から、本当のコミュニケーションは始まります。

本記事が、あなたとあなたの愛猫の暮らしを少しでも豊かにできることを願って。

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