スポンサーリンク
猫は、なぜかダンボールが大好きです。
我が家のニャンズも、宅配便で届いた荷物を取り出すと我先にとダンボールへ飛びこんできます。
ときには「いや、絶対入れないでしょ」というサイズのダンボールにも頭を突っ込んでいたり。
そこで今回は『猫がダンボールを好きな理由』をまとめてみました。
もくじ
獲物が隠れていそうな気がする【狩猟本能】
猫がダンボールを好きな理由のひとつとして考えられているのは「獲物が隠れていそうだから」という説です。
猫の祖先は砂漠で暮らすリビアヤマネコであるといわれています。
食料の少ない砂漠で暮らす猫にとっては、ネズミやモグラといった『穴の中に隠れる習性を持つ小動物』も貴重な獲物です。
この情報が本能に組み込まれているために、ダンボールや押入れの隙間、または筒状のものを見つけると「中に何かいるかもしれない!」という探究心に駆られ、『手を入れて探る → のぞく → 入る』といった行動をとるのではないかと考えられています。
獲物に気付かれないように隠れる
こちらも狩猟本能からくる行動で「狙った獲物に気付かれないようにするため」という説です。
野生の猫は態勢を低くして茂みに隠れたり、木の影に隠れるなどして、獲物が自分の射程圏内に入るのを待ちます。
家の中で暮らす猫にとっては、この代用品がダンボールやキャットタワーというわけです。
実際、我が家の猫さんたちも、追いかけっこをしているときには、ダンボールの中やキャットタワーの影に隠れて、近くに来た子に飛びかかったりしています。
外敵から身を隠したい【防衛本能】
猫がダンボールを好きな理由には、もう一つ「安全な場所に隠れたい」という防衛本能からくる習性にあるのではないかという説もあります。
本来、野生の動物である猫は、外敵に襲われる危険も常に意識しなければいけません。
ダンボールは構造的にもそこそこ丈夫で、四方を壁で囲まれているために『光を遮ること』もできます。
これは暗闇に身を潜められるほか、背後に気を配らなくて良いという利点もあり、猫にとってのダンボールは、いろいろと都合の良い条件が揃っているといえるでしょう。
また、この『隠れられる場所がある』というのは、猫のストレスを軽減するうえでも非常に重要です。
オランダのユトレヒト大学で行われた実験によれば、猫を新しい環境に置いた場合、隠れ場所のある部屋では三日で慣れはじめたのに対し、隠れ場所がまったく無い部屋では、その環境に慣れるまでに『二週間』もかかったといいます。
つまり、隠れられる場所の存在がストレスの軽減にもつながり、猫が新しい環境に慣れるための重要な役割を果たしているというこです。
これを機に、あなたのおウチのダンボールハウスをもう一つ増やしてみると、愛猫さんの生活ストレスの軽減にもつながるかもしれません。
祖先の休憩所に似ている
最後は「祖先の休憩所に似ているから」という説です。
最初にもお話しましたように、猫の祖先は小さい穴の中で生活するネズミやモグラなどを捕食していました。
これは樹上で生活する小動物にもいえることで、リスやキツツキ、フクロウといった『樹洞』に巣穴を作る動物も、猫の捕食対象です。
“樹洞”は、入り口が狭くて常に暗いので、たくさんの動物が利用します。
猫は、これらの生物を狙って樹洞を探るのですが、ときに大きめの樹洞を見つけると
「おお!これはなかなか良い隠れ家だ」
といった具合に、樹洞を自分の隠れ家や休憩スペースとして使っていたようです。
こうして、祖先であるヤマネコが暗くて狭い場所を安全な休憩場所として使っていた名残から、同じように暗くて狭いダンボールを猫が好むのではないかといわれています。
また、この説を裏付けるかのように、キャットタワーの中には樹洞をイメージしたデザインのものもたくさん見かけますよね。
我が家のキャットタワーにある『樹洞』はそれほど広くないので、普段ウチの子たちが休むことはほとんどありませんが、ケンカや追いかけっこが始まると、一番体が大きな子であっても、ココに入って隠れていることがあります。
それだけ猫にとっては『狭くて暗い場所 = 安全な場所』という認識なんでしょうね。
『猫がダンボールを好きな理由』まとめ
さて今回は『猫がダンボールを好きな理由』をまとめてみましたが、いかがだったでしょうか?
実際のところは猫さんに直接聞いてみないと分かりませんが、「確かにあり得るかも」と納得できる説もいくつかあったのではないかと思います。
ウチの子たちの様子を見る限りでは、「獲物が隠れていそうな気がする」というワクワク感と、追いかけっこやケンカから逃れるために「外敵から身を隠したい」という説が、猫がダンボールを好む理由としては、一番しっくりときました。
また、今回猫がダンボールを好む理由を調べていて改めて気が付いたことは、ダンボールの多様性です。
爪とぎ、隠れ家、休憩スペースなど『猫 × ダンボール』には、まだまだ無限の可能性がありそうな予感がします。
この記事が、あなたと愛猫さんとの暮らしを楽しくするお手伝いになれば幸いです。