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ちょっと困った猫の行動 「粗相」「壁で爪とぎ」対処法

猫との暮らしは、私たちの毎日に癒しを与えてくれる、とても有意義なものです。

そんな素晴らしい猫との生活のなかにも、ときには「うーん、これは・・」と思ってしまうような、ちょっと困った行動を見かけることがあります。

しかし、この愛猫の『困った行動』の裏には、言葉では伝えられない様々な猫の気持ちが隠されているのです。

そこで今回は、そんなちょっと困った猫の行動の裏に隠された『猫の気持ち』を、厳選して4つご紹介したいと思います。

あなたがもっと愛猫さんの気持ちを理解し、お互いがより有意義な暮らしを送れるよう、今回の記事がお役に立てると幸いです。

もくじ

猫の気持ちがわかる ちょっと困った猫の行動.1
『粗相(そそう)』

きちんとした猫用のトイレがあるのにもかかわらず、キッチンや廊下、ときには洗濯が大変なじゅうたんや布団にまで、猫は粗相(そそう)を犯すことがあります。

もちろんしつけの一環として、こうした粗相を注意することも必要ですが、その粗相は本当に「ついついやってしまっただけ」なのでしょうか?

実は、猫は『体調がすぐれないとき』や『ストレスがたまっているとき』

また『気に入らないことがあるとき』に、わざと粗相をして同居人の気を引こうとすることがあります。

これはいうなれば、言葉の通じない『愛猫からのメッセージ』でもあるのです。

特に猫は『泌尿器系の病気』にかかりやすいため、頻繁に家中のあちこちでおしっこをするようであれば、一度、病院で診てもらうことをお勧めします。

また、健康状態が正常なのにもかかわらず、粗相が治らない場合は「トイレの場所が気に入らない」可能性もあります。

そんなときは下記の記事を参考に、猫トイレの場所や環境を見直してみてください。

【関連記事】

オススメ!我が家流の猫トイレの設置場所 4選

猫のトイレを少しだけ改良したら粗相がなくなったお話

トイレ以外では「食事が気に入らない」「遊んでくれない」「おもちゃがない」なども、愛猫さんが粗相をする原因となっている場合があります。

まずは、いきなり叱りつけるのではなく、ひとつひとつの原因をきちんと探り、愛猫さんのより良い環境作りを一番に考えてあげてみてください。

きっとそんな『粗相』も驚くほどなくなるはずです。

猫の気持ちがわかる ちょっと困った猫の行動.2
『壁で爪とぎ』

猫との暮らしのなかでも、決して避けて通れないものが『爪とぎ問題』です。

また賃貸住宅では、大家さんが愛猫家に家を貸す場合「トイレの匂い」についで心配なことが「壁紙への爪とぎ」であるともいわれています。

確かに壁紙がボロボロになるのは、たとえ大家さんでなくとも、できれば避けたい『猫の困った行動』のひとつです。

猫が爪とぎをする理由は、爪のお手入れという意味の他に『マーキングの役割』も果たしています。

またその習性には「できるだけ高いところに自分の匂いを残し、強さを誇示する」という役割もあるようです。

そのため、目一杯に背伸びをした壁紙で爪とぎをすると考えられています。

爪とぎそのものは、猫の本能から来る習性のため、やめさせることはできませんが、人間の方で『たくさんの爪とぎ場を用意してあげる』『猫の届く範囲の壁紙には保護カバーをつける』などの対策を講じることで、被害を最小限に抑えることができます。

また、しつけとして叱る場合にも、決して声を荒げるだけではなく、何度も根気よく「ここで爪を研いではダメ」ということを伝えるという気持ちで臨みましょう。

さらには『定期的に爪を切ってあげる』という方法も効果的です。

ただし、猫の爪の根元部分には細い血管が通っているので、一度も猫の爪を切ったことがない方は、事前に動物病院の先生に『猫の爪の切り方』を教えてもらうことをオススメします。

猫の気持ちがわかる ちょっと困った猫の行動.3
『虫や小動物などの獲物を家の中に持ってくる』

我が家は、基本的に全猫が室内暮らしなため、外で捕まえた獲物を家の中に持ってくることはありませんが、外にも自由に出られる生活スタイルのご家庭では『虫などの獲物を家の中に持ってくること』が悩みの種にもなっているようです。

筆者も過去に、外にも自由に出入りできる猫と暮らす友人宅に宿泊した際、朝、目が覚めたら隣に鳥の死骸が置かれていたことがありました。

これは『獲物をとってきたよ』というアピールと、成果を褒めて欲しい猫の気持ちから招いた悲劇

または来客である僕に対する、友人宅猫なりの『おもてなしの心』であったのかもしれないと、今までは思っていました。

しかし、最近の猫に関する研究結果では、この『猫が獲物を持ち帰る行動』の理由が、母性本能から来るものであることがわかってきたそうです。

野生の猫は、メスの方が獲物を捕らえる能力に長けており、また子猫に狩りの仕方を教えるのも母猫の役割であるといわれています。

そんな母猫は、ときに子猫たちへの教育の一環として『獲ってきた獲物を子供たちに見せるために持ち帰る』ことがあるそうです。

つまり現代の家猫も、何らかのタイミングでこの母性本能が刺激され「同居人に狩りのやり方を教えなければ」との気持ちで、獲物を持って帰ってくるのではないか、と考えられるようになってきました。

もしあなたの家の愛猫さんが、虫や小動物を家の中に持ち帰ってきたときは、決して頭ごなしに叱るのではなく、まずは褒めてあげることで母性本能を抑えてあげた方が、より効果的であるようです。

猫の気持ちがわかる ちょっと困った猫の行動.4
『同居人のお気に入りの物を壊す』

これも我が家では見かけないケースですが、個人で猫関連のブログを書かれている方や、SNSで公開されている猫情報の中には、いくつか「愛猫にお気に入りの物を壊された」という事例がいくつも見つかりました。

猫はもともと主体的な動物ですが、ときには寂しさを感じ構って欲しいときもあるでしょう。

現在では、こうした『同居人の大切なものを壊す』という猫の行動は「自分へ同居人の注意を向けるため」そして「かまってくれない同居人への当てつけ」が、最も有力な説であると考えられているようです。

あなたの大切にしているものを愛猫さんに壊されてしまわないためにも、常日頃から愛情たっぷりのコミュニケーションを心がけましょう。

猫の気持ちがわかる ちょっと困った猫の行動 まとめ

いかがだったでしょうか?

猫との暮らしのなかでは、今回取り上げたような『困った行動』に悩まされる方も多いかと思います。

しかし、それでも愛猫の気持ちを理解しようと努力し、少しでも良い環境を作ってあげることも、愛猫との豊かな暮らし作りの醍醐味であると考えています。

本記事が少しでも、あなたと愛猫さんの豊かな暮らし作りのお役に立てることを願っています。