現在は、世界的な猫ブームということもあり、猫好きな方がどんどん増えてきているようです。
一般財団法人ペットフード協会の全国犬猫飼育率調査によれば、2015年にはついに犬と暮らしている人よりも、猫と暮らす人の方が多くなり、犬猫の同居率が逆転する可能性も高くなってきていると報じられています。
これは、いち猫好きな者としては喜ばしいことでもありながらも、安易な気持ちで猫との暮らしを考えてしまう方も増えてしまうのではないかという懸念もあったりするのです。
そこで今回は、そんな猫好きな方へのアドバイスという形で『勘違いしやすい猫にまつわる4つの常識』をご紹介したいと思います。
これからあなたが新しい猫との同居をお考えであれば、ぜひ一度、お目通しください。
もくじ
ゴロゴロはご機嫌のあかし
猫の可愛らしい特徴のひとつに『ゴロゴロと喉を鳴らす』というものがあります。
おやつを貰ったときや、寝っ転がって撫でて貰っているときなど、多くの猫はゴロゴロという、人間の耳にも心地よい声(音)を発します。
一般的にこの「ゴロゴロ」は、猫がご機嫌なときのサインであると思われていますが、実は『機嫌が悪いとき』や『不安を感じているとき』にも発せられることがあるのです。
突然大きな音がしてびっくりしたときや、病院で診察台の上に乗せられたときなど、猫は不安を感じて喉をゴロゴロ鳴らすことがあります。
これは、自分自身の不安な気持ちや恐怖心を和らげるために発しているといわれています。
また最近では、怪我をしたときや体の調子が悪いとき、猫は喉をゴロゴロと鳴らすことで自らの回復力を高めている可能性があるという驚きの研究結果も発表されています。
愛猫さんが「ゴロゴロ」いっているときは、そのゴロゴロはご機嫌の証なのか、それとも不安や痛みに対してなのかを見極めて、最善の形で接してあげてください。
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猫は暑さに強い
「猫はコタツで丸くなる〜」という歌にもあるように、寒さに弱いイメージのある猫。
実際、猫は寒さに弱く、冬の時期や北風には強いストレスを感じているといわれています。
しかし寒さに弱いという理由から、その逆の『夏の暑さには強い』と思われがちです。
また、猫の祖先は砂漠で生まれたという有名な話もあることから、一般的に猫は暑さに強い動物だと思われています。
確かに野生で生活していた頃の猫は暑さに強く、少ない水でも生きていけるように進化してきましたが、文明の利器が発達した現代の猫たちは、私たちと同じように暑さに対しての免疫力は低下しているのです。
そのため、昨今では猫の熱中症被害も増えてきており、同居人の猫の体質に対する認識の甘さが問題となっています。
人間が涼しいと感じるほど、部屋の温度を下げてあげる必要はありませんが、それでも30度を超えるような水飲み場もない熱い部屋の中で、ひとりで留守番をさせるようなことは絶対に避けましょう。
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猫はワガママで自己中な性格
猫は犬と違って、同居人である人間を『主人』とは思っていないため、ワガママで自己中な性格と思われがちです。
また「自分勝手な性格だから猫が嫌い」という人も少なくありません。
しかし、猫はワガママで自己中なのではなく『主体的』なのです。
元々、野生を単独で過ごすことが多かった猫は、自分のことは全て自分でやろうとします。
食事、睡眠、自分のテリトリーのパトロールから、トイレに至るまで、他人の手を借りるという考え自体が、そもそもないのです。
さらに野生では『体調が悪い』『怪我をしている』といった弱み見せることは、自分の身を危険に晒すことへとつながってしまうため、それを隠そうとする習性も持っています。
「ワガママで自己中」と思い込んでしまうとイライラしてしまいがちな猫の態度も、こうした本能からくる主体性を理解してあげることで、許せてしまうこともたくさんあるはずです。
ぜひ、猫を『ペット』としてではなく、ひとりの『大切な家族』として接してあげてください。
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猫は寝てばかりいる
猫の語源が『寝る子』であるといわれるほど、猫は一日の大半を寝て過ごしています。
しかし、実際に深い眠りについていることはほとんどなく、大半が仮眠程度の浅い眠りです。
ですので、愛猫さんが寝てばかりいるようだからといって、食事やお水の手配を後回しにしたり、トイレの掃除をサボったりすることはやめましょう。
寝ているように見えても、実際にはきちんと聞き耳を立てていますし、ひげや空気の振動で周りの状況を観察しています。
愛猫さんからの信頼をなくさないためにも、常にきちんとした生活環境を整えてあげることを心がけましょう。
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勘違いしやすい猫の常識 まとめ
いかがだったでしょうか?
世間一般にいわれる猫の常識は、意外とこういった勘違いを生みやすいものです。
実際のところは猫本人に聞いてみないとわからないこともありますが、人間側から少しでも猫の気持ちを理解しようとする姿勢こそが、何よりも大切なことであると考えています。
本記事が、あなたと愛猫さんの豊かな暮らし作りのお役に立てれば幸いです。