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猫のさみしい気持ちがわかる 3つのしぐさと行動

猫はとても自立した動物で、甘えん坊な犬と比べると「寂しい」という気持ちを表に出すことは少ないといわれています。

これは元々、野生で単独行動をしていた習性であったり、猫特有のプライドの高さから、そう思われているのでしょう。

しかし猫と共に暮らす私たちからすれば、猫も「寂しい」という気持ちを感じたときには、きちんとそのサインを送っていると考えています。

そこで今回は、あなたが愛猫さんの寂しい気持ちを少しでも早く察知できるよう、猫が寂しさを感じているときに行う『しぐさ』と『行動』を、主な3つのパターンに絞ってご紹介したいと思います。

もくじ

さみしい気持ちを伝えたい『いつもより長めの声で鳴く』

猫は個体差はあれど、普段はあまり鳴かない動物です。またその鳴き声も控えめで、一緒に暮らしていても、TVなどの音量が大きいときには聞こえないこともあります。

猫は、猫同士のコミュニケーションを耳のしぐさやしっぽで行いますが、これが人間相手の場合は、主に『鳴き声』で行おうとする、といわれています。

猫の鳴き声には様々なパターンがありますが「クルルっ」「うるるっ」といった鳴き方は、愛猫さんが「こっちに来て欲しい」と思っているときの鳴き方であり、ちょっとした寂しさや退屈を感じているときです。

そして普段より少しだけ大きく、また長めの鳴き方で「ナァ~~」「ンニャ~~」と鳴くことがあります。これは、愛猫さんが強い寂しさを感じているときの鳴き方なのです。

またこの鳴き方は、あなたを強く求めているサインであり、親愛の証でもあるといわれています。

「ふと母猫のことを思い出した」

「急にひとりぼっちな気がしてきた」

その寂しさの理由は、愛猫本人に聞いてみないとわかりませんが、こんなナイーブになっている愛猫さんを見かけたら、いつもより深い愛情を持って接してあげてください。

寂しい心や気持ちのケアも、家族としては大切な仕事の1つです。

気持ちをごまかすために『ふみふみ、もみもみをする』

猫が前足を突っ張って、手のひらをグーパーさせながら交互に足踏みするように、クッションや毛布を『ふみふみ』する。

見た目にはとても可愛らしいしぐさではあるのですが、実はこれも『寂しさを感じているときのしぐさである』といわれています。

これは、子猫の頃に母猫からお乳を貰っていたときの記憶から「赤ちゃん返り」をしている際に見られるしぐさです。

子猫は母猫からお乳を貰う際に、前足で母猫のおっぱいをマッサージすることで、少しでも多くのお乳を吸おうとします。このときの名残が、成猫になっても残っているというわけですね。

また、そんな幼少期に母親から満足にお乳を貰えなかった子は、大人になってからもそのクセが抜けなくなってしまっているケースもあるようです。

我が家で『ふみふみしている姿』をよく見かけるのは、やはり乳飲み子の頃に1匹で引き取ったコキチです。他の10匹は、母猫とその子供たちという血の繋がった家族なので、やはり『ふみふみ』は、寂しさを感じているときのしぐさなのではないかと考えています。

コキチのこのしぐさを見るたびに「もしかすると母猫にことを思っているのかな?」と考えると、なんだかとても申し訳ない気持ちになったりもします。

しかし、この『ふみふみ』は『気分が良くて幸せを感じているときに見せるしぐさである』との説もあります。

猫も人間と同じように、子供頃の記憶には、寂しさと懐かしさが入り混じったような、複雑な気持ちを感じているのかもしれませんね。

かまって欲しさで『いたずらをする』

あなたのうちの愛猫さんは、トイレじゃない所でおしっこをしたり、あなたが大切にしている物で爪研ぎをしたりしていませんか?

もしかするとこれは、単純な粗相やいたずらなどではなく、愛猫からの「かまって欲しい」というサインかもしれません。

猫は本来、とても主体的な動物ですが、人間と暮らして信頼関係を築いていくうち、どんどん人間の存在を求めるようになります。

そんなとき、あなたがそっけない態度をとったり、あまり遊んでくれないようであれば、愛猫は、その行動で「寂しさ」を訴えるようになるのです。

とはいえ、何から何まで要求を受け入れていると、どこにも出かけられなくなるばかりか、愛猫さんとの共同生活にも悪い影響を与えかねません。

同居人として、できる範囲のことはしてあげるべきですが、生活が破綻してしまっては元も子もありません。ある程度は愛猫さん側にも理解を求めることも、時には必要なことであると考えます。

猫のさみしい気持ちがわかる 3つのしぐさと行動 まとめ

今回は『猫が寂しさを感じているときに行うしぐさと行動』を3つお届けしました。『長めの声で鳴く』『ふみふみする』『いたずらをする』。

この3つを日常的に意識するだけでも、愛猫さんからの寂しいという気持ちのサインは、素早く察知することができます。

てきるだけ早くこのサインを察知して、愛猫さんの心のケアをすることができれば、お互いの信頼関係はより強く、確かなものとなるでしょう。

本記事が、あなたと愛猫さんの暮らしを、少しでも豊かにできれば幸いです。